矢取(御井)

神功皇后さんに従(ッ)いて武内宿禰さんが敵ば攻めござったら、あんまり敵が強かもんぢゃけ持っとる矢ば射尽くしてしもうて困らしゃった。
そこに白髪白衣の老人が敵の方から宿禰さんの矢ば拾い集めち来て宿禰さんに差し出して消えた。

宿禰さんな弓矢八幡大菩薩の御助けち喜うでその矢ば使うて、戦に勝たしゃった。そっで凱旋して来てすぐ神社ば今ん矢取の何処かに建てて矢取大明神ば祀って感謝せらしゃった。

こりが矢取の名の由来げな。

矢取ち言う名の他にイシバシちもあるが、こりゃ坊ノ津街道の道筋ぢゃったけ高良川に石橋のかかっとったち言う意味ぢゃなかろか。

篠原原稿


訳)

神功皇后さんに従って武内宿禰は敵を攻めていたが、あまりに強敵だったので、持っている矢を射尽くしてしまい困っていたところ、白髪で白衣の老人が、敵の方から宿禰さんの矢を拾い集めて来て、宿禰さんに差し出して消えた。
宿禰さんは弓矢八幡大菩薩のお助けと喜んでその矢を使い、敵に勝つことができたので、凱旋してくるとすぐに、今の矢取のどこかに神社を建てて、矢取大明神を祀って感謝された。

これが、矢取の名の由来だそうだ。

矢取という名の他にイシバシというのもあるけれど、これは坊津街道の道筋だったから、高良川に石橋がかかっていたという意味ではないだろうか。

高良山茶屋「望郷亭」
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